ハンガリーの卒業式(式次第)


 

バッラガーシュ

今回も ハンガリーの高校の卒業式(バッラガーシュ)の話題。
(関連過去記事 

バッラガーシュ(Ballagás)(←日本でいう卒業式にあたる行事)という名称は、ハンガリー語の動詞「ballag(バッラグ)」からきています。 意味は、「ぶらぶら歩く、ぶらつく、漫歩する」。
言葉の意味するとおり、ハンガリーの高校の卒業式では 卒業生たちが列を作って学校の中をゆっくりと歩く。 だからバッラガーシュなのです

 

今回は、フニャ高(←ワタシの勤め先の高校の仮の校名)のバッラガーシュ(卒業式)の式次第をご紹介。(^_^)

例年、フニャ高のバッラガーシュ(卒業式)は、午後5時に開始。
どこかからバッラガーシュ(卒業式)が始まる合図の鈴の音が聞こえてきて、スピーカーからバッラガーシュの音楽(歌)が流れだします。

その時 卒業生たちがいる場所は、それぞれの教室。
見送る側の在校生もまた それぞれの教室に、そして、職員はそれぞれの持ち場に控えていなくてはなりません。 たとえば担任クラスのある先生は 生徒たちと一緒にその教室に、図書の先生は図書室、秘書さんは秘書室、その他大勢の先生たちは職員室…といった感じで待機します。

音楽が流れ始めると、卒業生たちはそれぞれの教室から クラスごとに列を作って校舎の中を歩きます。(←だから「バッラガーシュ」)
4年間(クラスによっては5年間)通った学校の中を クラスメイトとゆっくり巡って、学校に別れを告げる感じ。

 

ワタシの待機場所は職員室(↓)デス。(^_^)

このように(↓) 卒業生たちは片手には花束を抱え、もう片方の手はクラスメイトの肩に置き、職員室へ ゆっくり入ってきて…
バッラガーシュ職員室13A 

バッラガーシュ 職員室

バッラガーシュ職員室 13c

バッラガーシュ 職員室

去っていく。(;△;)/~~
バッラガーシュ 職員室

 

職員室にお別れした後も、さらに行列は続く。
バッラガーシュ廊下

廊下を通って教室に入り…
バッラガーシュ廊下

教室の中では、在校生たちがお見送り。(^_^)
バッラガーシュ教室 106

校舎の構造上、行ったり来たりしなくちゃならない場所では各クラスが鉢合わせしたり。
バッラガーシュ 廊下

バッラガーシュ ポルタ

 

この階段からの眺めが ワタシの個人的なお気に入り。(↓)
バッラガーシュ 階段

バッラガーシュ階段

バッラガーシュは花だらけで華やかですが、女子が多い列はさらに華やか~(#^.^#)
華やか

バッラガーシュ

 

3階から1階まで一通り校舎内を巡ってから、裏側出入り口で風船を全員が受け取ります。
風船渡し

バッラガーシュ 風船

それを上から在校生たちが覗いている。(^_^)
9c

 

 

卒業生の行列は、その後 学校の外側をグル~ッと廻って、学校前の広場に集合。
バッラガーシュ校舎前

バッラガーシュ

4クラス全員が揃ったところで、しずしずと、一斉に校舎玄関前へ。
バッラガーシュ

バッラガーシュ 前へ

 

そして、校庭に詰め掛けている父兄が両脇から見守るなか、校長先生の挨拶などなど、卒業式らしい式典が行なわれます。(椅子などはない。基本的に全員が立ち見。)
バッラガーシュ式典
(クゥッ…混んでいて何も見えん…(-“-))
混んでる

成績優秀者がご褒美を貰っているトコロ(^_^)…など。
成績優秀者

最後には卒業生が一斉に風船を空に放って、フニャ高のバッラガーシュ(卒業式)は終わります。(^_^)

学校行事って「その学校ならでは」の部分があったりするので、ハンガリーのすべての高校のバッラガーシュ(卒業式)が これと同じではないと思います。 でも、基本的にはハンガリー全国、こんな感じなんじゃないかな~?

 

フニャ高の校舎は大きくないので、
卒業生の父兄などが入れるキャパがないの。
だから、父兄は校舎内には入るコトができません。
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だからバッラガーシュの校舎内での様子は
父兄も見るコトが出来ない、レアものなのョ~~!!

 

 


校舎を花でいっぱいに♪(卒業式の準備)


 

卒業式の花

前回に続いて ハンガリーの高校の卒業式の話題です。

ハンガリーの高校でバッラガーシュ(卒業式)が行なわれるのは、4月末から5月初めにかけての頃。 たくさんの花が咲きほころんでいる時季です。
フニャ高(←ワタシの勤め先の高校の仮の校名)のバッラガーシュ(卒業式)では、校舎の中をたくさんの花で飾りつけます。

教室の中も。(↓)
11.b教室

9.b

9.b教室

教室の黒板にもキレイに絵を描いたり、詩(?)が書いてあったりする。
9.b黒板 卒業式

職員室も。
卒業式の職員室

卒業式 職員室

図書室も。
卒業式 図書室

廊下も。
卒業式 廊下

卒業式 廊下2

卒業式 101入り口

卒業式 廊下

階段も。
卒業式 階段

卒業式 階段

お花でいっぱいです。(#^.^#)
もう、花を飾れる場所があれば 全部花で飾れ!!!…という勢い。(^^ゞ

比較のため、普段の階段はこんな感じ。(↓)
普段の階段

 

こういった飾り付けをするのは、在校生たちのお仕事です。 お花は卒業式が終わるとすぐに片付けてしまうので、階段の手すりに飾ってあるようなお花は 長保ちさせるとか、そういうことは考えてないようで、テープで貼り付けてあったりするの…。(^^ゞ
(飾りつけを終えた下級生達。↓)
9.b

でもキレイ♡
ハンガリーの高校の卒業式(バッラガーシュ)は、初夏、輝く緑と花々でいっぱいの式典なのです。(^_^)

 

日頃のフニャ高の職員室の机の上は
たくさんの本や書類はその他色々でゴチャついています。(前回の記事に写真アリ)
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フニャ高職員室の乱雑な机の上が片付けられるのは、
毎年 この卒業式の日と、
職員室で行なわれる恒例の職員クリスマスパーティーの日…の、
年に2回だけなのでございます。(^^ゞ

 

 


5月の渋滞解消


 

詩人の日

5月になって、フニャ高(←ワタシの勤め先の高校の仮の校名)の休み時間の渋滞が解消されました。v(^_^)v

渋滞が解消された理由は、4月末日に卒業式があったから。 5月になって、一学年・4クラス分の人数(フニャ高は1クラスがだいたい30名前後なので、およそ120名)が卒業し、その分のスペースが空いたわけです。 最近、廊下がなんとなく広々した感じがするのは、たぶん物理的に人数が減ったせい。(^^ゞ

ちなみにフニャ高では、休み時間になると先生は生徒たちを全員教室の外に追い出して、鍵を閉めることになっています。 (つまり、基本的に生徒たちが教室の中にいられるのは、誰か先生がその教室にいる時のみ。)

だからフニャ高の休み時間の廊下はいつも生徒たちであふれ返っている。 (校庭へ出る生徒たちもいるけど、全員が校庭に出るわけではないから。)
それは5月になった今も同じなんですが、「120人が減った分、やっぱり空いてるな…」って感じがするんです。

日本の学校は4月始まりなので、5月の今はちょうど軌道に乗ってくる時期で、まだまだ終わりはずっと先って感じ?…なんじゃないかと思います。

一方、こちらハンガリーでは、4月末に卒業式があって最上級生たちが卒業していき、5月半ばになった今では、残された在校生のほうもそろそろ学年末。 生徒たちはもう、あと一ヶ月で夏休み~d(≧∇≦)b…という頃なのです。

 

学年末は6月15日ですが、今年は6月15日が日曜日なので、
今学年最後の授業日は6月13日(金)。
(終業式はその翌週にあって、生徒はその日に成績表をもらう。)
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今年も終わりが見えてきたなぁ…。
あ、でも生徒は夏休みになっても
職員はまだ6月末まで勤務は続くんですョ!! (^^ゞ

 

 


カメラもイイかもしれないけどね!?…自尊心が損なわれる その一言


マーチャーシュ ヴェテールケドゥー

ワタシはフニャ高(←ワタシの勤め先の高校の仮の校名)のカメラマン☆…というわけではないけれど、学校で何か行事があるときは積極的に参加して、自主的に写真撮影に勤しみます。

コレ(↑)は 結構 稀有なことなんです。

こういっちゃ何ですが、フニャ高では生徒も先生も、自分に関わりのない行事には参加しないのが普通。(←コレはフニャ高に限らず、ハンガリーでは他の高校でも似たようなものらしい。)

学校の(授業時間をつぶして行うような)公式の行事の時には、生徒はモチロン強制参加だし、その行事の当たった時間に受け持ちの授業がある先生も参加しますし、そこが空き時間になっている場合でも学校に居る限りは参加しますョ? でも、その日に受け持ち授業がないのに その行事のために わざわざ出勤して来たりはしない。

午後(特に授業終了後)の強制ではない行事の場合、その行事に関係する先生は参加します。 (例えば 9年生の行事の場合のクラス担任の先生とか、歴史に関連する行事なら歴史の先生たち…とか。) でも、その行事に出なくてもイイ先生は来ない…のが普通。

だから、上の画像(↑)にある行事(毎年2月の午後、9年生が行うクラス対抗戦の一場面)の時も、審査員や担任の先生など 行事に関係のある人以外であの場に居たのは、ワタシの他に1人いたかどうか?…って感じだった。

皆、自分のこと以外には関心ないんですよね。(^^ゞ

そういう状況なので、行事に関係してないのにワタシが見に行っている…というだけでも稀有。 さらにワタシは 特別頼まれたわけでもないのに写真を撮りまくる。(ワタシ以外で他に写真を撮っているのは、学校のカメラをあてがわれた撮るのにそれほど積極的ではない写真係の生徒だけだったりする。ワタシみたいに自主的に写真を撮る人は ほとんどいない。) そして、基本的にワタシは 学校の行事の写真を撮ったときには いつも、快く撮った写真のデータを学校に献上しています。

学校の行事って、記録という側面から考えても写真って必要でしょ? 学校のホームページだってあるしサ???
そういう意味で、ワタシは学校に貢献していると思うんですよね!! <(`^´)>

頼まれなくても ワタシがいつも勝手に写真を撮るせいなのか、行事の前にあらかじめ 写真を撮ってくれと頼まれることは ほとんどありません。(行事のときや 行事の後に捕まって、「撮った写真を見せろ」とか、「後でデータをくれ」とか言われる。)

しかし、先生の中に一人、私のクラスの生徒の写真を撮ってね~♡ なるべくたくさんたくさんねぇ~♪」と言ってくる人がいて。
ご要望にお答えして写真を撮り、後でデータを渡すと、いつも ものすごく喜んでくれる。
好きなことをして、さらに感謝までされて、ワタシとしても嬉しい(#^.^#)

…が、気になるコトが一つ

その先生、ワタシの撮った写真の出来栄えを いつも褒めちぎってくれて 面映いくらいなんですが、その時に頻繁に言うのが、
カメラがイイヮ~♡ 良いカメラだわぁ~~~♡♡♡」
…とワタシのカメラを褒める

カメラもイイかもしれないけれど、ワタシの腕褒めて欲しいぃ~~~(^^ゞ

 

こう言っちゃ何だが『写真を撮るのがヘタな人』っているじゃん!?
絵の上手下手ほどハッキリしてないけど、写真にも上手下手ってあると思う。
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ま、ワタシも百発百中でイイ写真が撮れるわけじゃないけれど、
ヒットの打率は高い方だと思うんだけどなぁ…(^_^;;)

 

 


きめる時はきめる☆ 先生、カッコ良かったデス(≧∇≦)


オスタイキランドゥラーシュ 英雄広場

前回の記事「ハンガリーでは公共の乗り物の中で飲食して、その後にでたゴミをその場に放置していくヤカラが大勢いる」…ということを書いていて、思い出したコトがあります。

1年半ほど前のことです。 フニャ高(←ワタシの勤め先の高校の仮の校名)のオスタイ キランドゥラーシュ(クラス単位で行く旅行。詳しくは過去記事のコチラ)で ブダペストの観光名所のひとつ、『英雄広場』へ行きました。 (その時は、市民公園の中の博物館などを巡り、最後は英雄広場で解散…というコースでした。2クラス合同で 生徒の数は50人くらい、引率はあまり役に立たない私を含めて5人…だったかな? もうよく覚えていない(^^ゞ)

『英雄広場』に着いた時は、それなりに歩き回った後だったので、それなりに皆 疲れていたところ。縁石に座り込んで休む生徒も。(←コレはハンガリー人としては特別お行儀が悪いということはない許容される範囲のふるまい。) 

オスタイ キランドゥラーシュでは、朝から午後まで ほぼ1日かけて歩き回るようなコースをとる場合でも、特別に昼食時間を設けたりしないことが多いです。 日本の学校の遠足だと、お食事の時間をとって みんなが一斉にお弁当を食べたり、お弁当じゃない場合は全員でどこかの食堂へ行って食べたりする時間があるだろうけどね。 フニャ高の遠足の場合は違うんです。

それじゃ、遠足の間 何も食べないのかというと、もちろんそんな事はない。 移動の電車の中でとか、行き先のポイントで皆で立ち止まっている時などに、お腹が空いていれば それぞれ持ってきたサンドイッチなどを(勝手に)食べるんです。外で。 だから基本は立ち食い 飲食が禁止されている場所に入る前には、「お腹が空いている人は今のうちに食べちゃいなさい。」…というような指示があったりするけれど、基本的にはそういう指示もない。 食べたい者は 食べたい時に 食べられる場所で 勝手に食べるのデス。

オスタイ キランドゥラーシュの時の飲食はそういうものなので、『英雄広場』で休んでいる時、生徒の中にモノを食べだす子がいるのは自然の成り行き。 ただ、そういった女生徒の中に 皮付きのひまわりの種か何かを食べていた子たちがいました。剥いた皮を散らかしながら…(-“-)

すると、引率の先生の一人、昨年度末で引退なさった…つまりベテランの先生で、日頃は穏やかで生徒を叱ることなんてなさそうに見える先生が、
「貴女たち!! ココをどこだと思ってるの!? 世界中から観光客が来るような場所ですョ!! そのゴミをサッサと拾いなさい!!!!」
…と、叱り飛ばしたの。

大声だったわけでもなかったけど シッカリと凄みがあって、散らかしていた子も
こっちはワタシが散らかしたんじゃないのにぃ~(>_<)」
…とか言い訳しながらも、必死でゴミを集めていました。

それを見てワタシは、「優しそうに見えて(…というか、実際に優しい人)も、きめるべき時にはバシッときめるんだなぁ。 先生、カッコいいな…♡」…と思った。

それからブダペストでは、けっこう何処にでもゴミが散らかっている印象があるので、「ハンガリーの人はゴミが散らかっていても あまり気にしないのかな~?なんて思っていたけれど、実はゴミを散らかしてはいけないというモラルはあるのね?」…とも(^^ゞ

 

オスタイ キランドゥラーシュの時、
生徒に睨みをきかせたり、統率するのには ほとんど役立たずのワタシ(T_T)
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引率教員としては失格ですが、
写真をいっぱい撮るので そっちのほうでは役に立つのよ。
ワタシは引率教員ではなく、『同行カメラマン』か?(^^ゞ