①~⑤、どれを選ぶか。

民族舞踊

ハンガリー人の名前のハナシ、再び。(^ ^;;

現在のハンガリー女性は、結婚後の姓名をどうするか、5つの選択肢があります。
(関連過去記事はコチラ)

例えば、「ナジ・ペーテル(Nagy Péter)」という男性と「コヴァーチ・アンナ(Kovács Anna)」という女性が結婚した場合、

旧姓名「コヴァーチ・アンナ(Kovács Anna)」は、
①ナジ・ペーテルネー (Nagy Péterné)
②ナジ・ペーテルネー・コヴァーチ・アンナ (Nagy Péterné Kovács Anna)
③ナジネー・コヴァーチ・アンナNagyné Kovács Anna)
④ナジ・アンナ (Nagy Anna)
⑤コヴァーチ・アンナ (Kovács Anna)
以上の5つの中から どれか一つ、結婚後の自分の正式名を選ぶことができます。

で、実際のところ、女性たちはどれを選んでいるのでしょうか?

コレは統計とかではなく、ハンガリー人の職場で生活をしているワタシの印象なんですが、③がほぼ多数だけど、④を選ぶ人も居る。 そして⑤の人も居る。…といった感じです。

逆に②のタイプには 今まで1人も会ったことがなくて、
①の伝統型は、意外と居るんだけれども、彼女らが結婚したのは法律が変わる前の選択肢が無かったころ…と思わます。

やはり今どき 自分の旧名まで消えてしまう①タイプを選ぶ人は、少なくともワタシの周りには居ないし、
2人分の名前をつなげたような②タイプの長すぎる名前の女性には会ったことがナイです。(^ ^;;

多数派は、『夫の姓+ネー(né)』+『自分の旧姓・旧名』の③タイプ。
そして、それがハンガリー全体としても多数派なんじゃないのかなぁ~~?と、思います。

 

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5つの選択肢

マーチャーシュケーキ

ハンガリー人の名前のハナシ、再び。(^ ^;;

伝統的なハンガリーの習慣では、女性は結婚すると『夫の姓名+ネー(né)』という 結婚前に自分の名乗っていた姓名が完全に消え失せた改名をして(させられて)いた!!
(過去記事はコチラ)

今回は、現代のハンガリー女性が結婚した場合、彼女の姓名はどうなるのか!? …というハナシをしたいと思います。

まず一応、男性のほうの姓名についても書いておくと、男は昔と同様に、結婚しても姓名の変更はしません。男は名前を変えない。コレだけは、昔も今も一緒。

一方、昔は『夫の姓名+ネー』という、ビックリな改名を強いられていたハンガリー女性のほうはというと、現在では以下の5種類の姓名の選択肢があります。

① 伝統型、『夫の姓名+ネー』(元の姓名が消えうせるパターン)
② 伝統型&旧姓名型 『夫の姓名+ネー』の後に、元の旧姓名をあわせる。
③ 混合型 『夫の姓+ネー』と、元の旧姓名を合わせる。
④ 夫の姓に改名 『夫の姓』と、元の自分の名前だけを合わせる。(←日本で一般的なパターン)
⑤ 結婚しても旧姓名をつらぬく。(←夫婦別姓。でも正式な婚姻関係はある。)

例えば、「ナジ・ペーテル(Nagy Péter)」と「コヴァーチ・アンナ(Kovács Anna)」が結婚したとすると、

夫「ナジ・ペーテル(Nagy Péter)」は、結婚後も「ナジ・ペーテル(Nagy Péter)」。

妻の旧姓名「コヴァーチ・アンナ(Kovács Anna)」は、
①ナジ・ペーテルネー (Nagy Péterné)
②ナジ・ペーテルネー・コヴァーチ・アンナ (Nagy Péterné Kovács Anna)
ナジネー・コヴァーチ・アンナ (Nagyné Kovács Anna)
④ナジ・アンナ (Nagy Anna)
⑤コヴァーチ・アンナ (Kovács Anna)

以上の5つのパターンの中から、1つを選ぶことになっていまスゥ~~。

女性の皆さん、貴女なら、どのパターンの改名がお好み???
(^ ^;;

 

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ハンガリー的同姓同名識別法の余波と負け犬の遠吠え

Eger

ワタシはハンガリーという国に、外国人として長期滞在している身の上なので、ハンガリーで合法に滞在するため、ハンガリーのお役所から滞在許可をもらってあるわけデス。
それをしないと「不法滞在者」とか、ワタシの場合は働いてもいるので「不法就労者」とか、そういうのになってしまう。( ;∀;)
だから、ハンガリーの役所に滞在許可の申請をしました。ちゃ~んとね。
<( ̄^ ̄)>
 

そういったハンガリーの役所への申請書類には、同姓同名親子の個人識別のためにある「アレ」…つまり、『自分の生まれた時の姓名』および『母親の結婚前の姓名』を書く欄があるです。

たとえ滞在許可を申請する外国人が記入する書類であっても!!
率直に言って、一体何の意味があるのか…という気がしないでもない。(^^;

だからワタシ、ハンガリーに来てからというもの、自分にとっては馴染みの薄い「我が母の旧姓名」を何度も何度何度も書いております。

正直、なんか変な感じ。(^^;

自分の親の名前を書く機会というのは 子供のころから何度となくあったので、父と結婚後の母の名前を書いたことは数えきれないけれども、母の旧姓名を公式文書に書くことなんて、ハンガリーに来る以前にあったかなぁ???

あと、もちろん『自分自身の旧姓名(生まれた時の姓名)』を書く欄もあります。そこに記入するとき、夫婦同姓を強制される日本から来たワタクシとしては、
「どうせワタシは今も昔も生まれた時からずぅぅぅぅぅうっと同じ姓名ですよ。結婚してなくて悪かったナ!!!…と、
僻んだキモチになるのでもあった。
(;^ω^)

 

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ハンガリー的同姓同名の識別法

くさり橋

すみません。
またハンガリー人の名前の話題、続きます。
(過去記事123もヨロシク)

さて、ハンガリー人女性の 結婚後は「夫の姓名のあとに『ネー(né)』をくっつけただけの名前を正式名とし、元々の自分の名前は消え失せる」…という、なんともビックリ仰天な風習。(過去記事1はコチラ)

加えて、ハンガリーでは子供の名づけに、「長男には父親の姓名を『そのまんま』受け継がせる」という、父子同姓同名の風習。(過去記事3はコチラ)

そうすると、三世代同居のお宅などでは
祖父・父・息子の3人が『ナジ・ペーテル(Nagy Péter)』と同姓同名。
祖母・母の2人が『ナジ・ペーテルネー(Nagy Péterné)』と同姓同名。
「一家5人がほぼ同姓同名」
…ということも想像できちゃうわけで。

m( ゚Д゚)m

ヤヤコシイけど、それが公の公式文書にある正式名なんですもんね。
そういうヤヤコシイ一家を、どうやって個人識別するのか!?

まず、親子孫の生年月日が同じってことはナイので、生年月日で一応の区別はつきます。

あと、ハンガリーのお役所に提出する公式な文書には、「自分の生まれた時の名前(旧姓だけでなく、旧姓名ね)」と、「自分の母親の旧姓名(コレも旧姓だけでなく、旧フルネームです)」を書く欄があるんです。

だから、上記の「(三世代同居)一家5人がほぼ同姓同名」のナジさんご一家の場合。

お祖母ちゃんの旧姓名を 仮に「キシュ・マルギット(Kiss Margit)」お母さんの旧姓名を「コヴァーチ・アンナ (Kovács Anna)」とすると、

お父さんは、「ナジ・ペーテル」、母親の旧姓名「キシュ・マルギット」
息子のほうは「ナジ・ペーテル」、母親の旧姓名「コヴァーチ・アンナ」
…だから、この二人は別人である…ということになるわけ。

一方、
お祖母ちゃん(姑)「ナジ・ペーテルネー」は生まれた時の名前が「キシュ・マルギット」
お母さん(嫁)「ナジ・ペーテルネー」は生まれた時の名前が「コヴァーチ・アンナ」
…なので区別はつく。

区別はつく…ったってねぇ(´;ω;`)…とは、昔のハンガリーでは考えなかったらしいと思われますな。

もし万が一、お祖母ちゃんとお母さんの旧姓名まで同姓同名だった…などという超・稀な場合でも、さらにその母親の旧姓名まで書かされたら、そこまで同姓同名などということは…、確率はほぼゼロに近いでしょ?

…と、このように区別をしていたわけなんですね~。
でもヤヤコシイね。(^ ^;;

ま、実際問題としては 結婚後に「夫の姓名+ネー」を名乗るという選択をする女性は今現在ではほとんど居ない!!…と言っても過言ではナイ(←過去記事2参照のこと)ので、実際にはこんなヤヤコシイ御一家なんて、今ではそうそう見つからないとは思いますケドね~。(^ ^;;

でも逆を言えば、昔のハンガリーでは こんな御一家がけっこうあったのではないかと思われます。
イヤですねぇ~~。( ;∀;)

 

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夫婦でほぼ同姓同名の実際

2020年1月19日ドナウ川

前回ブログで、「伝統的なハンガリーの習慣では、夫婦同姓どころか、夫婦はほぼ同姓同名だった!!」ということを書きました。(←コレが分からない人は過去記事から読んでね♡)

で、実際のところはどうなの?ってコトを今回は書いてみようかな…と。

まず、夫の姓名の後ろにネー(né)をくっつけた ほぼ夫と同姓同名を正式名としている女性が、今の世の中に存在しているのか!?

それはズバリ、存在しています。
しかも、けっこうな数の女性が 「ほぼ夫と同姓同名」です。
ワタシの職場、フニャ高(←ワタシの勤め先の高校の仮の校名)にも何人か居ますョ!

ただ実のところ、そういう女性は それなりにお年を召した方々だったりする。

ワタシの見たところ、今現在で60歳以上くらいになっている世代の女性たちが、「夫の姓名+ネー」の人たち。
50歳代以下世代の人たちになると、また違ったタイプの方法で、結婚後の姓名変更をしていらっしゃいます。

だから若い世代の女性には、夫とほぼ同姓同名の人は ほぼほぼ居ないです。
なんか、田舎の伝統を重んじる土地なんかだと、今もそれにプライドを持って 夫の姓名+ネーを名乗っている若い人がいるって聞いたことあるケドね~。だから、完全に『コレは昔のハナシ』とは言い切れないんだわ。(^ ^;;

で、職場に「夫の姓名+ネー」の人がいる場合、普段はその人のこと、「結婚前の姓名の名前のほう」で呼んでます。…というか、元の姓名の名前しか使ってない。

つまり旧姓が「コヴァーチ・アンナ」で、結婚後には「ナジ・ペーテルネー」になった同僚がいるとしたら、みんなその人のこと、結婚改名後も「アンナ」と呼んでいるわけ。当然のように。

ただ、職員の氏名リストが回覧されたりしたときとかに、みんなのアンナは 実は「ナジ・ペーテルネー」なので、リストにもそう書いてある。
すると、
「この『ナジ・ペーテルネー』って誰のこと!?」…という少々ややこしいコトになるわけです。

あとはフェイスブックで友達申請された時に、「誰や、オマエ???」…なんてこともあったね~。(^ ^;;

ポジティブに考えれば、同僚の一度も会ったことがナイ旦那さんのフルネームが分かるという利点もあるがな。
ま、ややこしいと思う時の方が多いよナ。(^ ^;;

 

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