飲みきるまで注いでやらない。

 

黒ビール

宴会といえば…
日本で宴会というと、「とりあえずビール!」で、「ビールは常に全てのコップいっぱいにナミナミと注がれた状態でなくてはいけない!」というイメージが ワタシにはあるんですが、どうですか、実際のところ?

ワタシなんて気がきかないほうなんで、ボーッとしているうちに 気がきく人が「どぞどぞ!」とコップにビールを注ぎ足してくださり、「あ~、何かスミマセン、気がきかなくって。(^^;)」…ということになる。

そういう「気がきく人」が複数いたりすると、一口飲めば注ぎ足され、宴会の間中 コップはナミナミといっぱいになったままになったりする。(←まるで決して空になることのない魔法のコップのように!!)

一方、ハンガリーの宴会では「注ぎ足し」って あまりしないものらしいデス。
(注ぎ足しが禁止されているというほど 強い決まりなのかどうか知らないけど…。)

一昨年の学年終了の宴会の時、ワタシ、そのせいでヒデェめにあいました。(>_<)

その日はワタクシ、赤ワインなど いただいていたんでございますの。ヾ(  ̄▽)ゞ

ワインがグラスの下1.5センチほど残すのみとなった頃、親切な同僚が新たに注いでくれると言ってボトルを持つ
「どうもありがとう♡」と、注ぎ足してもらおうとしたところ、
「ダメダメ、全部飲んじゃって! ハンガリーでは空にならないと注いであげないよ!!
…と言われた。

しょうがないのでせっかくなので飲み干してからグラスを差し出すと、ドボドボドボッと グラスにまたたっぷりの赤ワイン。

その後、さらに2人か3人の人から
「注いでやるから、全部飲め飲め」攻勢をかけられたワタシ。(^^ゞ

ワタシにとってワインはグラスに2杯くらいまでが適量であるところ、その時は その倍以上の量を飲み干し、その場で潰れたりはしなかったが、その晩モノスゴク具合が悪くなった。(-“-) 翌日は物もろくに食べられなかった。その次の日も。(>_<)

注ぎ足しをしないハンガリー式を呪い、『適量を知れ』…と自分に言い聞かせた体験。

 

飲めなきゃ断れば良かったんだけど、
だいぶん前に引退した気の良さそうなお爺さん先生とかが
注いでくれるとボトルを構えて待ってたのよ!!
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やっぱ、飲むしかないじゃん!?
…その場では具合悪くならなかったし…。
(↑ 完全に言い訳)

 

 

「牛の血を飲む」と思われたハンガリー人


 

エゲル大聖堂

我が故郷、群馬県にある『富岡製糸場と絹産業遺産群』が、世界遺産に登録されることになったそうです。

群馬出身っていっても、富岡市の出身ではなく、ウチは富岡の近くでもないので『富岡製糸場』には一回行ったことがあるだけです。 地元ってほどでもないし、ワタシは『富岡製糸場』について それほど詳しいわけでもない。(^^ゞ

そういう、さほど詳しいわけでもないヤツ(←ワタシ)が 製糸場を見学して、妙に良く覚えていることが、

富岡製糸場に来ていた西洋人技師たちが赤ワインを飲んでいるところを目撃した富岡の地元民たちが、
毛唐は 若い工女たちの生き血を絞って飲んでいる!! (@△@;;)」
…と誤解し、さらに そのデマがまことしやかに広まったため、
工女募集に応募する人が いなくなって困った。

…というようなエピソード。(^^ゞ

(ちなみに、当時の製糸場で働く工女たちの労働環境は劣悪でだったことで有名で、貧しい農村の娘さんたちが「口べらし」も兼ねて送り込まれたらしいですが、『富岡製糸場』は日本初の官営工場で、富岡で製糸技術をまなんだ女性たちは その後 日本各地の製糸場で技術師範役になって働いたそうで、そのため、富岡の工女は士族の娘とか、わりと上流階級出身で学問もあるようなお嬢さんが多かったらしいです。)

このエピソードに ちょっと似た話がハンガリーにもあります。

エゲル大聖堂 内部

ハンガリーのエゲル(Eger) は、ハンガリー・ワインの産地の一つ。 エゲルのワインで有名なのが『エグリ・ビカヴェール (Egri bikavér)(意味は「エゲルの雄牛の血」)』という 濃い血のような色の赤ワインです。

その名前は、16世紀に エゲルがオスマントルコ軍から攻め込まれていた時、真っ赤なワインを飲んで騒ぐハンガリー兵の姿を見たトルコ軍が、あいつら雄牛の血を飲んでるぜ!!(>_<)」…と勘違いして逃げ出した…という話に由来しています。

「赤い液体」イコール「血液」っていう発想は、世界共通なのねぇ~。

 

エグリ・ビカヴェールの写真が見あたらなかったので、
この記事は『エゲル大聖堂』の写真にしました。
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エゲルへ行ったのは、もう3年近く前。
また行きたいなぁ、今度はワインを飲みに…。(#^.^#)