「ネムゼティ・ヴァーグタ」ってどんなお祭り?


ヴァーグタの英雄広場

『ネムゼティ・ヴァーグタ(Nemzeti vágta)』とは、ブダペストの名所『英雄広場(Hősök tere)』を舞台に繰り広げられる競馬です。
英語では『National gallop』。 ハンガリー国内でその年、一番速い騎手(と馬)の座をかけて、ハンガリー中から腕(?)自慢の騎手が英雄広場に集まり競い合う、年に一度のお祭りなのです。

騎手と馬は各地区の予選を勝ち抜いて、地区の代表の座を獲得したツワモノたち。 自分自身の名誉のみならず、地区代表の名誉をかけて戦います。 馬が主役の競技ですので、騎手の性別は関係ありません。 今年の優勝者は男性でしたが、過去の優勝者の中には女性(若くて美人!)もいました。

 

『ネムゼティ・ヴァーグタ』 目玉はその舞台!

『ネムゼティ・ヴァーグタ』がユニークなのは、舞台がブダペストの観光名所『英雄広場』だということ。
『英雄広場』は世界遺産として指定されている地区の一部で、ブダペストを観光するには外せない場所でもあります。 そして、モチロン『英雄広場』は競馬場・・・ではありません!

日頃は広い英雄広場の中にはいつも観光客がいて、広場の周囲は車道なので車がビュンビュン走っている・・・そういう場所。
(ヴァーグタでない日の写真をご参照ください。↓)

英雄広場
(去年のオスタイキランドゥラーシュの時の写真↑ ↓)

 

英雄広場、アンドラーシ通り
(手前が『英雄広場』。奥に写っている並木のある通りが『アンドラーシ通り』↑)

この英雄広場の周囲に、何か特別の砂代わりのものを敷いて、馬が思いっきり走れる即席の競馬場を、ヴァーグタのために年に一度作るわけです。 そして世界遺産の壮麗な舞台を背景に馬が疾走!!・・・するさまを、かなりの間近で見るコトが出来るのですョ。(人混みがスゴイですけどぉ)  なかなか見ごたえのありそうなイベントだと思いませんか♪

 

もう一つの目玉は衣装

18~19世紀頃、ハンガリーには勇猛果敢にして高潔なことでも有名な騎馬兵たちがいました。 その名称はフサール(Huszár)。 (ウィキペディアをみたら「ユサール」って書いてあったけど、ハンガリーの人たちは「フッサー」って感じに言っているので、このブログでは『フサール』を採用します。ヨロシク) 個人的意見ですけどフサールの衣装はカッコいいです。 金モールをふんだんにあしらった衣装で、19世紀後半以降の風俗にはない、時代がかった美しさがあると思う。

『ネムゼティ・ヴァーグタ』は、ハンガリーの過去の栄光・フサールと馬を全面に押し出した盛大なお祭り。 豪華なフサールの衣装に身を包んだ人(しかも集団!)を見られるチャンスです。

ワタシが以前ヴァーグタを見に行った時は、時代祭り風に、フサール以前の時代の装束も含めて色々な衣装の人々がパレードしていましたので、コスチューム物がお好きなかたにはオススメ!

ちなみに競馬の騎手の人たちもフサールの格好をしています。 でも、騎手の人たちの衣装は『フサール風に見える』ように作られた簡略版みたい。 きっと本物のフサールの衣装は豪華だから重たくって、馬に負担がかかっちゃうんだろうナ~(^^ゞ

 

その他の『ネムゼティ・ヴァーグタ』のお楽しみ

『ネムゼティ・ヴァーグタ』の会場では、競馬部門の他に主にあと2つのお楽しみがあります。

一つは屋台。 お祭りですのでお祭りには付き物の屋台がたくさん出ます。 脂っこくて肉肉したモノが多いかな、ハンガリーらしく・・・(^^ゞ ワインやパーリンカ(ハンガリーの蒸留酒、アルコール度数高し!)もあるし、甘いものの屋台もありますョ♪

二つ目は、ハンガリー各地の名物一覧。 ヴァーグタの騎手たちはハンガリー国内各地の代表です。 それと同時に、ハンガリーの各地区がそれぞれの自慢を持ってきた見本市みたいなコーナーがあります。 ワタシが見た時は、全然ヤル気のなさそうなブースもあったけれど、ハンガリーの色々な地方のものを見て廻ることができるので、面白いんじゃないかな?

・・・と、『ネムゼティ・ヴァーグタ』とは以上のようなお祭りです。
興味が湧いてきたかたは、是非来年の『ネムゼティ・ヴァーグタ』へ!!!

 

数年前はヴァーグタって5月頃にやってたのよね。
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いつの間にか9月開催になって数年経つので、
たぶん次回も9月半ば頃なんじゃないかなぁ・・・???